2014.5.7

WorMo’的ワークスタイル

産後復帰への不安、職場での悩み

ワークスタイル情報/コミュニケーションで解決

2014年1月17日~2月12日に行ったアンケート『先輩復帰ママ250人の声』(実施:日本財団 設計&実施協力:WorMo’)の結果と、2014年2月16日に開催した『シブヤ・ホップ』(主催:日本財団 共催:WorMo’)で語られた、復職前のワーキングマザーのリアルな声からみえてきた、ワーキングマザーが笑顔で働くためのヒントを、WorMo’的にまとめました。

アンケートから見えてきた
「復帰前の不安」と「復帰後の悩み」
―― 復帰前に不安に思っていたことと、実際に復帰してからの悩みには少し違いがあることが、『先輩復帰ママ250人の声』アンケートや、『シブヤ・ホップ』でご登壇頂いた先輩ママの経験談からみえてきました。
アンケート『先輩復帰ママ250人の声』より
復帰前に多くの人が感じていた不安の1位は「家のこと(家事・育児)と両立できるか」83.7%、3位は「どれくらいの仕事量ができるか」74.5%など、自分の裁量で仕事に集中できた産前の生活スタイルから、育児とそれにともなう家事が増えたことへの不安に集中しています。24時間と限られた時間の中で、仕事・家事・育児のバランスをどのように計っていけばいいのかに不安を感じているようです。
また、4、5位には「職場での理解・協力が得られるか」61.2%、「ビジネスマンとしてのカンやスキルが鈍っていないか」43.9%など、育児休暇前のように仕事や職場環境に順応できるかどうかにも不安を感じています。
これらの不安はどれも、新しい生活、久しぶりの職場といった、“変化”に対する不安です。
一方、復帰後の悩みの上位を占めるのは、「こどもの体調不良による急な呼び出しの対処」63.0%、「残業ができない」57.3%、「5時以降のミーティングや飲み会の参加ができない」56.3%など、予定外の仕事や、予測できない事態への対応に悩んでいる場合が多いようです。働ける時間が限られていることや、今までのように、自分さえ頑張れば!では乗り越えられない、こども都合の事情など、“突発的な事態への対応”に悩んでいます。
アンケート『先輩復帰ママ250人の声』より
――では、復帰前に感じていた“変化に対する不安”はどうなったのでしょか?
それに対する答えが、『シブヤ・ホップ』でご登壇頂いた、先輩ママからの経験談の中にありました。
先輩ママのAさん(復帰後2年/3歳児の母)は、「職場に復帰してから、1ヶ月ぐらいはとても暇だったんです。1年以上もの間、自分がいなくても仕事はまわっていたわけで・・・、そこに急に私が入っても、仕事は無いですよね(笑)。私自身も、自分に何ができるかがわからなかった、上司も私にどんな仕事をどれくらい与えたらいいのかがわからなかったようです」と、本人も会社側も、新しい状況への戸惑いがあったようです。
「でも、時間に余裕があるうちに、販売商品のカタログを見て、会社のことをあらためて勉強しました。また、上司や同僚に、自分の状況を話し、どんな働き方ができるのかを説明し、理解してもらうようにしました。たとえば出張のセティングでは、『私の場合は早朝から深夜までの日帰り出張よりも、朝こどもを保育園へ送っても間に合う時間から、次の日はお迎えに間に合う時間までの一泊出張の方がいいです』など」お互いによりよい方法がわからないからこそ、自分が働きやすい方法を提案することも大切なようです。
また、3人のお子様がいる先輩ママのBさん(復帰後3年/11歳、6歳、4歳児の母)も、「職場を離れていると、まったく会社の状況がわからなくなります。たとえば、今年の会社の運営方針や、社内のトレンドなど。そのため、まずはリハビリの意味で、会社の状況を把握することに努めました。また、社内のママたちに声をかけて、“ママランチ会”を開くようにもしたんです。そこでは、こどものことや子育てのことも話しますが、社内の制度や各部署の現状について情報交換するなど、仕事の話もたくさんします。そこから、自分が携わっている仕事につながる可能性も生まれるので」と、新しい環境を理解することから始め、ママ社員とのコミュニケーションによって、社内での繋がりを拡げていました。
登壇者のお二人に共通していることは、まずは、仕事モードを取り戻す努力をしたこと。産休の間は新米ママとして家事や育児に追われる日々で、気づかないうちに働くスイッチが切れてしまっていることも。Bさんは、「産休で仕事から離れてしまうと、会社のことだけでなく、世の中でどんなことが起こっているのか、社会動向の変化にもついていけなくなりました」とも話されていました。働くスイッチが切れていたからこその“変化に対する不安”なら、そのスイッチをONにする努力で解決するようです。
また、上司に自分の状況をきちんと伝えたり、社内にいろいろな話ができる仲間や横の繋がりを築くなど、コミュニケーションによって、働きやすい環境をつくっていったところも共通しています。
2014年2月16日に渋谷Hikarieで開催した『シブヤ・ホップ』の様子。
コミュニケーションで乗り越える
――コミュニケーションの重要性は、アンケート 『先輩復帰ママ250人の声』でも、多くの方が感じています。
『職場での困りごとを、どのように解決したか教えてください』という質問項目にも、「バリバリ働く姿を見せた」や、「与えられた仕事に真摯に向き合う。持っているノウハウをすべてさらけ出した」など、『シブヤ・ホップ』の先輩ママと同じように、まずは職場と仕事に慣れる努力をしています。
その上で、ワーキングマザーとしてどんなスタンスで仕事ができるのかを説明、相談。「同僚、上司へ相談」、「直属の上司や周囲に困っていることを正直に話した」、「人事に相談、実績をつくりネットワークを拡げた」など、自分が仕事で関わる人たちに、状況を話し、理解してもらっているよう。
そして、「ミーティングの時間などを配慮してもらいました」など、時間を融通してもらったり、保育園からの急な呼び出しなど、突発的な事態が起きたときには、「都度、上司に話して対処してもらう」など、お互いにとって働きやすい方法を一緒に考えていくことが重要だと、経験談とアンケートの両方から見えてきました。
しかし、一言でコミュニケーションが重要といっても、そこにはさまざまな意味が込められています。ワーキングマザーだからと、一方的に自分の状況を伝えて、『理解してください』では周りは協力してくれません。一緒に働く人たちとの間に、協力してもらえるような信頼関係を築くこと。そのためにも、 前途の「バリバリ働く姿を見せた」や、「持っているノウハウをすべてさらけ出した」のように、積極的に働く姿を見せることが、今まで以上に必要なのかもしれません。
“変化に対する不安”も、“突発的な事態への対応”も、コミュニケーションによって乗り越えていく・・・。たくさんあるワーキングマザーの不安や悩みが、コミュニケーションという一言ですべて解決するの?と思ってしまうかもしれません。
たしかに、すべての不安や悩みを解決するのは難しいと思いますが、コミュニケーションが、働きやすい職場環境をつくる1つの大きなカギであることは間違いありません。
また、WorMo’編集部で多くのワーキングマザーに取材する中で、ワーキングマザーの強味も見えてきました。
時短など限られた時間で仕事をするうちに、必然的に効率よく働くスキルが身についたり、日々こどもと接しているので、忍耐強くなった、優しくなった、と人間としても成長したと感じている方がたくさんいらっしゃいます。また、母の視点を活かすことで新しい企画が生まれるなど、母であることが強味にもなるのです。
周囲との信頼を築けるコミュニケーション力と忍耐力、効率的な働き方、母だからこそのビジネス視点といった強味を活かすことができれば、ワーキングマザーであることをより楽しめる、より笑顔でいられるようになるのではないでしょうか。
『WorMo’的ワークスタイル』では、ワーキングマザーのための、仕事に役立つコミュニケーション術を紹介していますので、自分にあった方法をぜひ実践してみてください。
【コミュニケーションスキルをアップさせる方法】
■仕事で活かせる「伝え方」の極意 ワークスタイルアドバイス/セルフプロモーション
■相手に合わせたコミュニケーションスキル ワークスタイルアドバイス/4タイプ別アプローチ

『先輩復帰ママ250人の声』
アンケート実施概要

実施期間:2014年1月17日―2月12日
回答者数:250名
実施主体:日本財団 ママの笑顔を増やすプロジェクト
設計&実施協力:コクヨ株式会社 WorMo’
企画・告知協力:ライオン株式会社、おうちーむ、人事部カフェ参加企業、東京ワーキングママ大学
アンケート方法:SurveyMonkeyを利用したオンラインアンケート


ママカレッジ復帰2ヶ月前講座『シブヤ・ホップ』
イベント実施概要

開催日時:2014年2月16日 午前の部:11:00~13:00 午後の部:14:00~16:30
会場:渋谷ヒカリエ「8/」COURT
対象:ママと家族(渋谷エリアへの復職者、4月以降復帰を予定・希望している方、また復帰はしたけど仕事・育児・家事のよりよい両立方法を探している方)
主催:日本財団 ママの笑顔を増やすプロジェクト
共催:コクヨ株式会社 WorMo’
企画協力:ライオン株式会社 おうちーむ
協力:東急電鉄株式会社、株式会社サイバーエージェントAmebaMama、東京ワーキングママ大学