2014.11.21

WorMo’的ワークスタイル

女性ならではのビジネススキルを身につける

講義レポート/じぶんせんりゃくのお作法

本格的なビジネス理論やメソッドを学んでみたいけど、自分に理解できるだろうか・・・と、躊躇してしまう女性は少なくありません。そんな女性に向け、「女性ならではの、本格的なビジネススキルを身につける講座」を開催しました。講師を務めるタブタカヒロさんは、外資系IT企業のコンサルタントとして活躍するとともに、週末などを利用して、「はたらく女性のかていきょうし」として活動。仕事のやり方や方向性に悩む女性の思いをかたちにするサポートをしています。

“理想”を“現実”にするための
お作法を身につける
自分の“つよみ”は自分で決められる
「じぶんせんりゃくのお作法」で学ぶのは、自分の“つよみ”を見いだし、「自分の“理想”を“現実”にするためのお作法」です。働くうえで、他の人とは違う自分ならではの“つよみ”というのは、大きな財産ですが、それが何なのかを気づけないままにいる女性がとても多いと思います。まずは、自分のセールスポイントを自覚することが大切なんです。
「“自分の魅力”というのは、自分自身で決められるもの。自分にはつよみや魅力なんてないと思っても、まずは、何かあると自分を肯定し、自信を持つという最初の一歩を踏み出してみましょう」、それが今回のテーマです。
自分について振り返り
自分を知る
「Why・How・What」+「When」を考える
TEDスピーチで有名なコンサルタントのサイモン・シネックの『優れたリーダーはどうやって行動をうながすか』と題した講演に、「Why・How・What」の理論があります。これは、「優れたリーダーや企業はWhyから順に考えるが、そうでない人や企業はWhatばかり考える」という主張です。
  • Why:「なぜ、~をするのか」という動機やコンセプト
  • How:思いをどのように実現するのか
  • What:どのようなかたちで実現するか
では、なぜ、「Why→How→What」の順で考えることが重要なのでしょうか。それは、「Why」の部分がしっかりしていると、軸がブレないのです。ブレないどころか、「How」や「What」が自ずと見えてきます。これは、人間の脳が「Why→How→What」の順で進化してきたからだとも言われています。
今回は、サイモンの理論「Why・How・What」に、講師オリジナルの「When」を加えたものを、「じぶんせんりゃく」に活用していきます。「When」を加えたのは、「What」まで考えたことを実行に移すという最後のステップでしり込みしてしまう人が多いからです。
  • Why:はたらく理由
  • How:自分ならではのつよみ
  • What:依頼が増えるしくみ
  • When:計画と実行
講師オリジナルの「Why・How・What」+「When」の理論
「Why:はたらく理由」
ワークと対話を通して探る
ここで、最初のワークに取り組みます。自分は何がしたかったのか、どういう道を歩んできたのかを振り返り、自分自身の“コンセプト”づくりから始めます。
まずは、縦に「気分軸」、横に「時間軸」をとった『じぶんグラフシート』に、各自が自分の歩んできた道を描きます。こどもの頃に好きだったこと、学生時代に夢中になっていたことや経験したこと、社会人になってからの興味関心の方向性や転機などを振り返りながら書き込んでいきます。ここで大切なのは、何を成し遂げたか、どんな経験をしたかよりも、その意味づけをしながら振り返ることです。
続いて、そのシートを辿りながら、講師が一人ひとりと対話を通して、“じぶんはどんな人間なのか”から始まり、“どんなことがしたいのか”、“何ができるのか”をいっしょに考えていきます。
考えるときのポイントは、これまでの苦い経験や失敗を思い出しながら「世の中が1ミリでもこうなったらいいのに」という理想の未来を描くこと。マイナスに思えるようなことが実はヒントになります。たとえば、就職活動がうまくいかなかった経験から、「学生と企業のマッチングがもっとスムーズにいけばいいのに」という思いが生まれるとします。そのためには、今の自分には何ができるだろうか、と考えていきます。すると、自分の失敗経験を活かして大学生にアドバイスできるのではないか、と、具体的なアクションが浮かんできます。「就活に失敗する学生を一人でも減らす」。これも一つの、“はたらく理由”に成り得ます。
「How:自分ならではのつよみ」
既存の要素の組み合わせが
新しい価値を生み出す
ここでは、『つよみ探しシート』を使って自分の“つよみ”を探していきます。自分ならではのつよみというのは、あなたが今すでに持っているものの組み合わせで生み出すことができるので、まずは、自分のセールスポイントを自覚することがポイントです。
シートは、「知識・スキル」「失敗の経験」「コトバ」「出会い・人脈」の4つの要素からなり、自分を振り返りながら記入していきます。
『つよみ探しシート』
ここで大切なのは組み合わせです。Aという経験をした人、Bという知識を持っている人はそれぞれ大勢いても、Aの経験をしてBの知識を持っている人は珍しいかもしれません。組み合わせの数は無数なので、他の人とは違うこと、自分にしかできないことを探します。この、“自分にしかできないこと”が、働くうえで大きな財産になります。
「What:依頼が増えるしくみ」
+αの価値が
驚きと感動を生む
『しごとの依頼がふえるしくみづくりシート』を使ったワークでは、「相手の期待」「+αの価値」「驚きと感動」の3つの項目について、できるだけ具体的な自分の仕事に落とし込んで考えます。
顧客や取引先からの期待、上司・同僚・部下からの期待など、いろいろありますが、その時々で、相手の期待する内容を正確に汲み取ることが大切です。そして、その期待に応える際に、あなたならではのつよみを活かして工夫し、「+αの価値」を付加すること。この「+αの価値」が、“仕事”を“あなたにしかできない仕事”に変えるのです。さらに、その「+αの価値」によって、驚きと感動を相手に与えられたか。この驚きと感動により、あなたの仕事は相手に強く印象づけられるのです。
相手の期待を読み取りそれに応えるだけでなく、+αの価値を与え、相手を驚かせ感動させる。どんな仕事でも、これを実践すれば、またあの人に頼もうと思ってもらえるはずです。
「When:計画と実行」
悩んでいる暇があるなら今すぐ始めよう
計画と実行に向けて“一歩”を踏み出すために、 『あしたからの一歩づくりシート』 を使って考えます。シートは、「知識・スキルを身につける」「体をツクル・こころをつくる」「場数をふやす」「出会いをふやす」の4つの項目に分けて、具体的な計画を書き込むようになっています。
「Why・How・What」のワークで見えてきた、“はたらく理由”、“じぶんのつよみ”、そしてつよみを活かした“+αの価値”を踏まえ、“今すぐ始められる一歩を考えること”が、参加者それぞれの宿題となり講義が終了しました。

文・撮影/笹原風花