2020.12.30

WorMo’的ワークスタイル

ピンチをチャンスに変える思考法

慌ててもいいからまずは受け止める

年末の編集長のつぶやきコラムは、「ピンチをチャンスに変える」発想法について考えてみました。仕事にはピンチがつきもの。また、コロナ禍の影響もあり、仕事上で予想外の変化を今まさに経験し、危機感を感じている人も多いかもしれません。でもピンチは、視点を変えれば思いがけないチャンスのきっかけになる可能性が高いのです。

ピンチや失敗は、
日々、たくさん経験
「ピンチ」とは、差し迫った危機という意味になるのですが、仕事上よくあるピンチは、大きくは2つの分かれるのではないでしょうか。 ひとつは日々の仕事でのピンチ、もう一つは、状況の変化によるピンチ。
どちらも、渦中では気が気ではないですよね。実際私もそうでした。
日々の仕事でのピンチは
成長のきっかけ
20年を超える社会人生では、数えきれないくらいの失敗をしてきました。
上司や先輩の叱咤だけではなく、外部パートナーさんからの手厳しいフィードバックをいただいたり、お客様からクレームを受けたり、誤送信したりと、思い出すだけで申し訳ない気持ちになってしまうミスばかり…。 そういった状況は、多かれ少なかれ「ピンチ」であり、変な汗をかきながら、挽回に躍起になっていました。

「ピンチ」に陥ると、そのピンチから抜けだすための対応にすることが最優先ですが、ことが一段落したら、『ホッ』とするだけではなく、「なぜそうなったのか」と内省することが大切です。
「自分の役割は何なのか?」をもう一度振り返って考えてみたり
「伝え方」を「もっと誤解なく・明確に伝えられる伝え方」を考えてみたり
ネット等で情報を収集してみたり
先輩などにアドバイスをいただいてみたり
自分一人では、やり方や思考を拡げることはできません。「ピンチ」は自分を成長してくれる「きっかけ」と捉え、さまざまなに視野を広げてみましょう。 『どうしてこうなったんだろう』ではなく、『次こうしてみよう』です。

私は、自分の自信が持てないことをあいまいにしてしまい、結果ピンチに陥ったことが何度もあります(「何度も」って懲りてない…)。 自信がないことだからこそ、聞いたり調べたりしてインプットをたくさんします。しかし、それだけで終わらせてはいけません。 インプットをしたら、必ずアウトプットする。資料でまとめたり、図式化してみたり、SNSで発信してみたりなど、自分の考えをカタチにするように心がけてください。自分なりに形にして発信することで、克服への道が開けます。
畑違いの分野でも
飛び込むことで新しい世界が拡がる
WEBメディアの編集長として活躍する彼女は、コクヨに中途入社してから一度、大きな変化を経験しています。彼女は幼児教育事業に携わっていたのですが、異動とともにWEB編集という未経験の仕事を任されたのです。担当することになった分野も、幼児教育というよりはビジネス寄りの内容でした。
彼女は幼児教育や芸術に関する知識と経験が豊富で、子どもと接する仕事にやりがいを感じていました。ですから、異動がわかったときには、「やはり子どもとふれあう仕事がしたいから」と転職する道もあったでしょう。
しかし会社にとどまり、任された仕事にしっかりと向き合い続けました。そして知識とスキルを着実に身につけ、今は「WEBマスター」として頼りにされています。取材や編集作業を通じてさまざまなテーマを扱う中で、彼女自身の興味もどんどん拡がっているようです。
多様な意見を受け止める心の習慣で
ピンチをチャンスに変える
土壌をつくれる
 仕事がうまくいっているときは、「なぜうまくいっているのか」といったことは意識に上ってきません。その状態が続くと、「自分のやることはすべて正しい」と無条件に思い込んでしまうこともあります。つまり、自分の意見ややり方に固執し、変化に対応できなくなる恐れがあるのです。
 仕事でいろいろな人に接していると、多様な意見や価値観と出合います。自分と相容れないものもあるでしょう。私はそんなとき、「ラッキー」と思うことにしています。「共感はできないけど、ユニークな意見を知ることができてよかった」、さらに「この人はどうしてこういう考え方に至ったんだろう?」と考えてみるのです。その人が語ったキーワードを検索することもあります。
「ラッキー→どうして?」を習慣化すると、いろいろな価値観があることを受け入れられるようになります。そのマインドを持っていれば、何か大きな変化が起こっても、「そういうこともある」と受け入れ、柔軟に対応できるのではないでしょうか。
ピンチへの向き合い方は
子育てにも通じる
仕事の失敗やピンチをチャンスに変える思考法は、子育てとも共通する部分が大きいです。子どもの感情や意見をまずは受け止め、しっかり目線を合わせて、一対一の人間として冷静に話をするのが基本。
子どもが感情的になっているときは、その勢いに乗せられやすいものです。自分まで感情的になって、大人の論理で子どもを黙らせてしまうこともあります。でも、そこで一呼吸置き、「なせかんしゃくを起こしているんだろう」「どうしてこういうことを言うのかな、ほかに気になっていることがあるのかも」などと子どもの気持ちを俯瞰してみると、子どもの新しい一面が見えることもあります。私もなかなかうまくいきませんが、「取り組もうとすること」がまずは大切かな、と最近では考えるようにしています。自分へのハードルをあまり高くせずプレッシャーをかけない方が、自然体で子どもと向き合える気がします。

新型コロナ感染症拡大によって、今年は働き方も学び方も、そしてプライベートも大きく変わった1年になりました。まさに「ピンチ」に見舞われた年でした。
予期しないピンチと出合ったときにこそ、「これもよい機会」ととらえて、チャンスに変えていきたいですね。

河内律子
(Kawachi Ritsuko)

WorMo'編集長、キャリアコンサルタント(国家資格)。ワーキングマザーの働き方や学びを中心としたダイバーシティマネジメントについての研究をメインに、「イノベーション」「組織力」「クリエイティブ」「キャリア」をキーワードにしたビジネスマンの学びをリサーチ。その知見を活かし、「学び」をテーマとする働き方コンサルタントとして活動中。

構成・横堀夏代